このはてしなく大きながらんとした雪の広間のまん中に、なん千万という数のかけらにわれてこおった、みずうみがありました。
われたかけらは、ひとつひとつおなじ形をして、これがあつまって、りっぱな美術品になっていました。このみずうみのまん中のお城にいるとき、雪の女王はすわっていました。
そしてじぶんは理性の鏡のなかにすわっているのだ、この鏡ほどのものは、世界中さがしてもない、といっていました。
「新訳アンデルセン童話集 第二巻」同和春秋社
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No.006 雪の女王
雪の女王の広間は、ただもうがらんとして、だだっぴろく、そしてさむいばかりでした。オーロラのもえるのは、まことにきそく正しいので、いつがいちばん高いか、いつがいちばんひくいか、はっきり見ることができました。 このはてしなく大きながらんとした雪の広間のまん中に、なん千万という数のかけらにわれてこおった、みずうみがありました。 われたかけらは、ひとつひとつおなじ形をして、これがあつまって、りっぱな美術品になっていました。このみずうみのまん中のお城にいるとき、雪の女王はすわっていました。 そしてじぶんは理性の鏡のなかにすわっているのだ、この鏡ほどのものは、世界中さがしてもない、といっていました。 「新訳アンデルセン童話集 第二巻」同和春秋社 |
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