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No.004 千一夜物語   
 ジャスミン王子とアーモンド姫の優しい物語

 アーモンド姫は鷓鴣のような動作で、夜とともに庭にやってまいりました。彼女は青い着物をきて、青い薔薇の花を手に持っていました。
 そして柳の葉のようにふるえながら、可愛らしい頭をその木のほうに上げました。けれどもこの羚羊は興奮していたので、枝の中に現れた顔が満月の顔なのか、それともジャスミン王子の輝く顔なのか、いずれとも分かりませんでした。 けれども、このときでした!
 まるで欲望に熟した花か、あるいはその尊い重みによって枝を離れた果実のように、菫の髪の若者が木の枝のあいだを離れて、アーモンド姫の足もとに落ちてきました。そこで彼女は、この人こそ自分が希望をかけて愛していた人であったことが分り、しかもこの人が夢のなかの姿よりも美しいことを知りました。

完訳 千一夜物語 より

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 この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用の
イラストとして、虹野・つばさPL様 が作成を依頼したものです。
 イラストの使用権は虹野・つばさPL様 に、著作権は柴司絵師様に、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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