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No.003 ジャックと豆の木

 もう一分もまたれません。
 大男はみしり、みしり、はしごをつたわって来ます。  ジャックは、気が気ではありません、身のかるいのをさいわいに、ハープをかかえたなり、はしごの途中、つばめのようなはやわざで、くるりとひっくりかえって、たかい上からとびおりました。
 そこへおかあさんが、斧をもってかけつけたので、ジャックは斧をふるって、いきなり、はしごの根もとから、ぷっつり切りはなしました。
 そのとき、まだ、はしごの中ほどをおりかけていた大男が、切れた豆のつるをつかんだまま、大きなからだのおもみで、ずしんと、それこそ地びたが、めりこむような音を立てて、落ちてきました。
 そして、それなり、目をまわして死んでしまいました。

小峰書店
世界おとぎ文庫(イギリス・フランス童話篇
妖女のおくりもの より

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 この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用の
イラストとして、逆崎・鎗弦PL様 が作成を依頼したものです。
 イラストの使用権は逆崎・鎗弦PL様 に、著作権は柴司絵師様に、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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