もう一分もまたれません。
大男はみしり、みしり、はしごをつたわって来ます。
ジャックは、気が気ではありません、身のかるいのをさいわいに、ハープをかかえたなり、はしごの途中、つばめのようなはやわざで、くるりとひっくりかえって、たかい上からとびおりました。
そこへおかあさんが、斧をもってかけつけたので、ジャックは斧をふるって、いきなり、はしごの根もとから、ぷっつり切りはなしました。
そのとき、まだ、はしごの中ほどをおりかけていた大男が、切れた豆のつるをつかんだまま、大きなからだのおもみで、ずしんと、それこそ地びたが、めりこむような音を立てて、落ちてきました。
そして、それなり、目をまわして死んでしまいました。