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No.001 白雪姫

 外から中が見られるガラスの棺をつくり、その中に姫のからだをねかせ、その上に金文字で白雪姫という名を書き、王さまのお姫さまであるということも、書きそえておきました。それから、みんなで、棺を山の上にはこびあげ、七人のうちのひとりが、いつでも、そのそばにいて番をすることになりました。
 すると、鳥や、けだものまでが、そこにやってきて、白雪姫のことを泣きかなしむのでした。
 いちばんはじめにきたのは、フクロウで、そのつぎがカラス、いちばんおしまいにハトがきました。

 さて、白雪姫は、ながいながいあいだ棺の中によこになっていましたが、そのからだは、すこしもかわらず、まるで眠っているようにしか見えませんでした。
 お姫さまは、まだ雪のように白く、血のように赤く、こくたんのように黒い髪の毛をしていました。

光文社  「グリム 世界名作 白雪姫」 より

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 この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用の
イラストとして、羽咲・久遠PLが作成を依頼したものです。
 イラストの使用権は羽咲・久遠PLに、著作権は柴司絵師様に、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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